BaPA2016に参加してきたよ

25歳の夏、BaPAというBasculeさんとPARTYさんが主催するインタラクティブの学校に参加してきました。

普段からデジタルな技術を駆使してものづくりしてるのもあって、これは自分が参加する他無いぞ!という意気込みのもと門を叩きました。

世の中には、やれ勉強会、やれハッカソンなどものづくりを強制させられるイベントは有象無象にありますが、ここまで世の中に向いたものづくりを出来る機会は無いと思いました。

その中でBaPAに励んで感じたことを、徒然と記していこうと思います。

1.BaPAのいいところ

京都チームのBaPAのようす

    

自分の世界を広げられる

BaPAは全く知らない人とチームを組まされて、そこから2〜3ヶ月ずーーっと一緒にものづくりします。

プランナー+デザイナー+エンジニア が基本チームで、チームメイトの采配は運営の判断によって行われます。なので特に前半はチームワークとコミュニケーションが大事になってきます。

企画に参加したことが無いエンジニアだったり、ものづくりに明るくないプランナーがチームにいる場合は、どこかで歩み寄る機会がないとグズグズなチームワークで辛い時間をすごすことになるでしょう。

しかし、その歩み寄る機会が大切だと個人的には思っていて、今まで自分の世界を大切に守ってきた人は、その殻を破ることで何らかの成長体験に繋げることが出来るかと思います。

自分の相対価値を確認できる

BaPAはこの業界のいろんな職種の人達が一同に介して、ベテランも若手も関係なく、皆が同じ生徒としてものづくりに励みます。

そこには、小さなインタラクティブ業界がありました。年齢やキャリア関係なく自分の力を示すことができる場です。

最終アウトプット以外の評価が常に自分に付いて回るので、プレッシャーはありましたが、そのあたりも自分の糧とすれば有意義な時間になるなと感じました。

ハードルが高い

作ったものが展示+TV放映されるということで、
中途半端なものは作れないというプレッシャーが常につきまといます。

また、自分も含めプロばっかりの空間なので、
自分の+チームメンバーのプライドが寄せ集まり、無言の圧力で、「他のやつらには負けないように頑張れ〜〜〜〜💢」といったような空気感がありました。

もちろん、自分の限界を引き出すという意味ではいい経験になることもあるとは思いますが、中途半端な気持ちで参加した場合は、途中でドロップアウトすることもあるかなと。

まぁ、ものづくり途中でドロップアウトするような人は、ものづくり一生やらないでほしいですが💀

2.BaPAの不満だったところ

日が昇るまでプログラミング

前期、前々期に比べて講義が減った

基本、学びの機会は自ら得るものだとは思いますが、それでも講師が行う講義はとても貴重なものです。
これまでのBaPAは沢山の外部講師が毎週のように講義をしていただいていました。
それを目当てにBaPAを楽しみにしていた人もいたかと思いますが、残念ながら今年は最初の一日目のお二人のみでした。
もちろん、そのお二人の講義は滅茶苦茶勉強になりましたし、同時にこれまでのBaPA卒業生が羨ましくも思いました。

マネタイズがいまいち

今回のBaPAは京都と東京(長野)に分かれて行われ行われました。

もともとは、TV番組化を視野に入れていて、広島などの大都市以外の地方へと手を伸ばして、地方クリエイターの参加障壁を減らし、またPRの網も全国へと広げて、大きい効果を生みたかったものかと思います。

詳細はわかりませんが、その計画が潰えてしまい、協賛やスポンサーの話があまりうまく行かず、結果として参加者の金銭的負担が増えたことは否めませんでした。

3.作り手の苦悩

このあたりから個人的な話になってきます
当日の展示の様子(KIMONO YOU)

限られた時間で世の中に出せるクオリティのものを作る

普段、普通に仕事(ハードな)をこなしながら、かつそれ以上の努力を放課後にしなければならず、BaPA期間中はそれはそれはハードな期間でした。

沢山の人に面白いと思ってもらうコンテンツを、自分の余剰時間を絞り出して取り組むのはかなり体力がいるという実感を得ました。(滅茶苦茶今さらの話ですが)

こればっかりは、世の中にソレをこなしてる人なんてゴマンといるしなぁ。と思いながらひたすら無心で取り組みましたw

結局プライドが慢心に勝つ人が強いなーとか思ったり。

クリエイターとして自立しないといけない

普段のお仕事は、ディレクターさんやPMさんが僕のスケジューリングやTODOを管理してくれます。

しかし、放課後ものづくりはその保護がありません!コワイ!!

クオリティコントロールやスケジューリングなどを自分たちの頭で考えて遂行しなければならず、なおかつエンジニアな僕は出来る出来ないを、その時の状況を判断しなければいけませんでした。

こうやったら、もっと効率よく進められたなー。と何度思ったことか・・・。
この辺は失敗から沢山学びました。

具体的には、
・演出まわりは先にアニメーションモックをつくる。AfterEffect使えるようになろう。(実装でサンプルだすと手戻りが大変。)
・大変だからムリ、物理的にムリ。はあんまり言わないようにする。(やればできる)
・仕様変更に強いシステムを組む。(普段以上に滅茶苦茶に仕様変わる。)

自分の経験値を活かすか殺すか

普段Web作ってて、CSSにだけは自信はあるのですが、BaPAは基本作り方に制限はないので、電子工作でもアプリでもなんでもやるのが基本な空気感があります。
エンジニアだったらなんでも出来るでしょ?みたいな無言の圧力もありますw

なので、
・やったことない技術を使って、自分のスキルを伸ばす(クオリティ上がらず)か、
・普段やってることを活かして、バリバリのクオリティのものを目指すか、

という悩みはどうしても出てきました。

基本後者は視野に入れず、たてた企画に対しての最も効果的なソリューションを実装しなければ行けないので、悩む人もいるのかなーと思いました。

4.BaPAで作ったもの

BaPAでのお題「街を歩きたくなるようなコンテンツ」

KIMONO YOU
着物の柄を名前から生成するサービス
http://kimonoyou.com/

このコンテンツは外国人向けのWebサービスで、
外国人が、自分の名前を入力すると、名前を漢字に変換してくれて、
その漢字から着物のテキスタイルを自動で生成してくれるというサービスになっています。

名前を入力すると

漢字に変換されて、
その漢字には、一つ一つ意味があるのでその意味に基づいて

柄が生成されて着物に成る。

こんなぐあいにです。

実際にやってみるとわかるのですが、
自分の名前が意味のある柄に成るのは結構面白いです。

実際に展示で体験していただいた人たちには、たいへん大好評でした。
着物なのでかなり値段が張ってくるのですが、安価なハンカチやらトートバックとして買えるなら、ぜひ買ってみたいと思う人が多かったです。

まとめ

チームメイトには最初から最後まで良きライバルとして、頼もしい仲間として頭を捻り合えたこととても感謝しています。

最終的には面白いコンテンツが出来て満足と思いつつ、作品の運用について真剣に考える機会にも鳴りましたので、ここで終わらせずいつか形にしてローンチできればいいなーとおもいました。

あと、この文章がBaPAの後輩の方々に参考になれば幸いです。